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空家率 13.5パーセント で、思うこと

昨日のニュースで、
空家率 13.5パーセントという
驚きの数字が公表されました。
数にして、820万戸

多くは、老朽化が進んで、解体したいが、
費用と税制上の問題で、放置・
そのうち関係者がいなくなる・・という
流れなようです。

税制上の問題は、いかんともしがたいですし、
リフォーム・リノベーションの流れも加速すると思いますが、
それでも今のところ堅調な新築
どう考えるか、というのも大事なように思います。

以前、お客様が、今まで住みなれた築20年を超える家を売却して、
遠方に新築して引っ越そう、というときに、
市場に出す前に、知り合いに、いい条件で買ってもらえた
ということがありました。

そこは旗竿敷地で、駅近ということでもなかったのですが、

なにしろ、

「お庭がきれいで、家も十分にメンテナンスされていた」

ことに尽きると思います。
「中古」ではなく、「そのまま、住みたい」、と思える家でした。
多分、知人の方も、訪問するたびに、良いなあと思っていたのでしょうね。

又、私が設計した店舗も、
8年経っていたのにもかかわらず、
クライアントさんが拠点を移されるときに、
気に入って、そのまま居ぬきで買ってくださった方がいました。
お客様は8年間、とても大事に、愛情持って、
きれいにメンテされていました。
手前味噌で大変恐縮ですが、
「流行に流されない空間」を当時考えていたことも、
解体を免れた一因だったと思います。
「伊藤さんに頼んでよかった」と、最後に言っていただいた時、
複雑な心境ではありましたが、
やはり、力を尽くしたことは無駄ではなかった、と思いました。
愛情のバトンは、私の知らない人にまで、ひき繋がれていきます。

建物は、設計者の手から離れますが、
クライアントさん自身の手からも離れることがあるので、
その時に、どれだけ、自立して価値と魅力を持てるか
というのも、大事なことです。
それは、「資産価値」というハード面だけでなく、
「好きだなあ」と愛情をかける対象足りうるか、ということです。

私は、見学会をした時に、
だれか(特に若い方)が、
「このまま、ここに、住みたいなあ・・」 という独り言を聞くと、
やった。大成功!と思います。
(うれしいことに、時々耳にすることがあります。)

それは、次の世代の感性と、第三者が良いな、と思える家なら、
大事にされ、‘住みつがれていく‘可能性が高いから。

実は、冒頭のクライアントさんのために設計した家も、
20代の甥っ子さんがとても気に入ってくれたのだそうです。

こんなブログ記事が続いてますが、
最近さらに、「遠くを見ながら、今も良い」、という空間づくりをしたい・・
と、繰り返し、強く、考えています。

(ちなみに、ソフトバンクの孫さんは、30年後だけを見るな、300年後を考えよ・と言うそうです。
 スケールが大きい!)

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追記

先日、埼玉県立近代美術館で、
近代建築の名作住宅を扱った展覧会を見ましたが、
現存しないものも多いです。
あまりに個人的な想いで作ったもの・つくりやプランが特殊なもの・
大きなもの(相続?)・は、残りにくい印象を持ちました。


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*  伊藤裕子設計室 ホームページはこちら

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